光電変換技術研究分野 – Hirotsugu KIKUCHI –
エネルギー変換部門 光電変換技術研究分野
研究テーマ事例
- 液晶を用いた電気光学材料
- フォトニック液晶
- 表示デバイス材料
研究概要
液晶や高分子などの分子性物質から構成され、特異な階層的秩序構造と活発なダイナミクスを有する「ソフトマター」を創り出し、新規な電気的、光学的機能を示す材料に応用する研究を行っています。特に分子のローカルな配列構造とグローバルな配列構造の競合が生みだす巨大秩序構造を分子設計・合成・反応の化学的プログラミングと電場・光などの物理的外場印加により制御し、これまでにない構造と機能をもった物質群の創出を目指しています。最近は、分子配列の緩やかな ねじれ構造によって生まれた巨大格子液晶である「ブルー相」に着目し新規電気光学デバイスへ応用しています。
キラル液晶による構造色
キラル液晶は可視光の波長程度のらせん構造を有するために構造色を示す。この色は電場で変えることができ、低消費エネルギーの表示デバイスへ応用できる。
液晶ブルー相の構造
ブルー相と呼ばれる液晶は、巨大立方晶構造を有し、高速電気光学効果を示す。
ブルー相の偏光顕微鏡写真
ブルー相は、可視光波長程度の格子定数の巨大立方格子を形成するため、可視域でブラッグ回折を示す。